腰痛と骨盤のゆがみの関係性の限界

腰の痛みの原因は本当に骨盤のゆがみにあるの?現代医療の限界とは

腰痛になった時に、痛みの原因は骨盤のゆがみにあるのではないかと考える人が多くいます。医療に携わるものであっても、骨盤のゆがみから腰痛の症状が出ていると考える人は少なくありません。確かに、骨盤のゆがみも腰痛の症状に関係しているでしょう。しかし、現代の医療では、腰痛と骨盤のゆがみにおける因果関係は、正確には解明できていないのが現状です。今回は、現代医療の腰痛に対しての骨盤のゆがみによるアプローチの限界について考えていきたいと思います。

さて、問題の定義だけ書くと、いかにも堅苦しそうなイメージがありますが、実際はそんなに難しいことではありません。単純化してしまえば、今の医学では、腰痛の原因が何かということは完全には特定することができないのではないかという話なのです。通常、腰痛を引き起こした際には、いくつかの原因が疑われます。それを簡単に紹介しておきます。

腰痛の原因として一番多いのは、日常生活における姿勢です。この姿勢の原因によって、腰にある椎骨という部分に圧力がかかり、脊椎の神経を圧迫して腰痛になるのです。このタイプは正確には腰が痛いのではなく、神経に負担を与えているのです。その神経がたまたま腰に近い部分にあるので腰痛だと思い込んでいるだけなのです。

また、これと同じように、病気ではない腰痛のパターンもいくつかあります。本題からそれるので簡略化して紹介しますが、デスクワークの仕事といった長時間同じ姿勢を要求される仕事、建築作業員や引越し業者など、腰に強い負荷がかかる作業を日常的にこなしている者、運動不足によって筋力が衰え、体重を背筋で支えられなくなり、その結果、腰への負担として現れ、腰痛の原因になっている場合などです。これらは、生活習慣が原因の慢性的な腰痛で骨盤のゆがみとは関係ありません。無論、こうした行為の結果、骨盤がゆがみ、本当の腰痛症や椎間板ヘルニアになることもありえますが、今回テーマにするのは少し違いますので、これらの例は割愛します。

本題ですが、腰痛になった場合、主な原因は背骨にある場合と、内蔵にある場合に分けられます。内蔵の場合は、病院の検査によって原因が特定できる場合が多く、さほど問題がないのですが、問題は背骨が原因で腰痛の症状を訴えてきた場合です。

筋肉や背骨に原因がある場合、その原因を特定することは非常に困難なのです。例えば、椎間板ヘルニアの場合、腰椎のどのあたりが原因かということは現代医療でも解明されています。しかし、単に腰が痛いというだけの症状の場合、それが骨盤のゆがみから来ている症状なのか、筋肉の異常から来ている症状なのか、神経を圧迫している結果なのか、はたまた、普段の生活において、腰に負担をかけた結果なのかといった複数の原因が同時に浮かび上がり、特定することができないのです。

そのため、医師たちは、どういった状況で痛みが現れるようになったかや、いつ痛くなるか、どの辺りが痛いかなどの問診から、原因を推測して、対処法を考えることしかできないケースが多いのです。骨盤のゆがみは原因の一つとして判断材料になりますが、それによって腰痛の症状があらわれたかどうか確認する術が、現代の医療では確立されていないのです。

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